980.睡眠薬と食事
2023.10.19
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。
睡眠薬の中には、空腹時の内服を推奨するものがあります。最近のものでは、商品名デエビゴ(レンボレキサント)などは、空腹だと比較的すみやかに最高濃度に上昇し、朝の切れも良いのですが、胃に物が入っている状態で内服すると、最高濃度に達するのが遅れる上に、その濃度は空腹時内服の最高濃度の半分程度の物が遅れてやってきます。そればかりか、朝方になっても今度は分解が進まず、ずるずると持ち越してしまいます。
お薬をもらって、すぐに眠れないのに翌朝眠い、というような不満を述べられる方があります。そういう方には、夕食が遅い時間帯でないか確認させて頂いています。多くの場合、胃に物が入った状態で内服されているようです。薬剤師からも同様の説明をしているようですが、当院ではその説明のためにグラフも用意してご説明に当たらせて頂いています。
同様にクアゼパムなど長い時間有効な睡眠薬にも、同様の傾向があります。
このように、睡眠薬も夕食の時間帯と間隔を空けるなど上手な飲み方があります。
「この薬効かないなぁ」と思った時に、ご自身の生活スタイルが影響している場合もありますので、この記事がお目に留まった方は、一度振り返って頂ければと思います。