907.名詞化
2023.08.08
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。
自分の怒りなどをコントロールするには色んな方法がありますが、脳内で起こった事象や、それに関わる人物などを密かに評していることは良くあることだと思います。
感情のコントールのためにはこの脳内の言語を適正化することも重要です。
その内の一つとして、もしやっている方があれば、改善することがお勧めなことは「名詞化」です。
・高圧的な人(上司)だ
・意地悪な奴だ
・バカだ
・嫌な奴だ
・怒りん坊
・ケチ
相手に対しての評価を名詞で終える陳述を私は名詞化と呼んでいます。名詞化することの罪は、名詞化したことによってその評価が恒久的なものであるかのような印象を与え、評価を固定化してしまうことが挙げられます。相手の評価を自分の中で固定してしまうと、相手が変化する可能性や、相手に対するこちら側の評価を変える可能性が著しく低下します。レッテルを貼るとも言いますが同じことです。
名詞化、レッテル貼りを脱却するには、動詞化といいますか、日本語の場合や形容詞や形容動詞で終わることもあるので、用言化が良いでしょう。それに、今、など時間制限も付けると尚良いです。
高圧的な人だ、というよりは、先ほどの言い方はきつかった、という風に。
そうなると次回は少しマシかもしれないとか、機嫌が悪い時だったのかもしれないなど、変化の余地を残せます。
もちろん、こちらが余地を残しても変わってくれない相手はゴマンといる訳なのですが、それでも脳内の陳述を名詞化せずに用言化しておくことは、生き残る中では重要な戦略ではないかと思っています。
なかなか実践が難しい時はご相談頂ければと思います。