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703.相手の文化を尊重する

2023.01.08

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 九州地方の風習に嫁ぶり、というのがあるようです。新婚の家庭に於いて新郎側の実家が、良い嫁ぶりをありがとう、という意味や出世魚である鰤に掛けて、お正月の頃に立派な鰤を送る風習のようです。
 ところが、私の実家もそうなのですが、そもそも鰤、寒い頃に美味しい魚だね、とは言えても、寒ブリが嫁ぶりになっているかは知らない地方の家庭もあるようです。片方が、当たり前、片方が全然知らない、ということになると、立派な鰤を、と言っても、この時期高いし、なんでそんなことをしなければならないのか?という贈る側、スーパーの鰤にされてしまった、屈辱と感じるもわう側になってしまうともう大変です。ありがとうの意志がないのか?!と怒り出すと、鰤騒動が起こるわけです。

 文化背景が異なる人同士が一緒になりますと、度々この手のトラブルが起こり得ます。

 ただ、その都度怒り心頭になっていては、何のために一緒になったのか分かりません。

 出来れば双方、相手の文化を尊重して、余裕があるならば立派な物を贈るように心がけてみるとか、もらえなかったからと言って、これは相手の文化なのかと受け容れるとか、折り合いを付けていくことも大切です。配偶者の双方または片方が発達障害などで、空気が読めないと、余計にこの手のトラブルが悪化することもしばしばあるのですが、そういう場合も大きな衝突や爆発に持ち込まず、話し合ったり歩み寄ったりするようにしましょう。

 ちょっと前からフランス人嫁のアマンディーヌさんが発信しているボンソワールTVというYouTubeを時々見ています。それこそフランス人形のような彼女が、山形県出身の旦那さんと一緒に配信する日仏文化の驚きを紹介していく番組です。明らかに、外国の人と一緒になる時、文化差などを考慮して、お互い責めないように、興味深く接するようにしていると思うのですが、日本人同士であっても、宗教的背景や教育程度など文化背景に差違があることは、珍しいことではありません。

 感じ方や物の見方が異なるなぁと思った時に、まずは相手の文化を尊重する、という気持ちで接してみられてはいかがでしょうか。

地下鉄七隈線「六本松駅」徒歩5分