ブログ

1091.膝の痛みの心身医学

2024.02.07

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 膝を痛めたなんて書いたら、連絡先を知っている知り合いから大丈夫かと問われましたが、現在は大丈夫で無茶しない限り腫れてくることはありません。

 膝というのは整形外科医でもないので大上段からは語れませんが非常に複雑な箇所と言えるでしょう。

 大腿骨と脛骨などの接続があり、0~180度近く屈曲が可能です。完全に曲がるのは正座の時なんかがそうでしょうか。
 サッカーのシュートなども膝の伸展がいかに速いかで決まると言えましょう。

 そこには十字靱帯と言って、切れるとアスリートにとっては致命傷とも言える、複雑な機構があります。

 また、半月板という骨と骨の間のクッションがあるわけですが、生き物である以上、タイヤのように古くなったからと言って交換出来ないのが辛い所です。最近は幹細胞を入れ込むと一部再生するという話もあり、そういう診療をされているお医者さんもあるようです。
 そして、それとは別に膝蓋骨、いわゆる「お皿」と言われているものがあります。

 そこを潤滑擦る関節液も重要な存在であり、関節包に感染などがあると大変なことになります。

 このように、簡単に見回すだけでも膝は大事な箇所と言うことが分かるでしょう。

 もちろん、整形外科的な診断と治療が最優先という前提ですが、その上で心理的な話の中で膝が出て来た時は、私の場合は「大きな曲がり角」における不具合という風に解釈しておきます。大病をしたとか、離婚したとか、退職したとか、転職したとか、親が死んだとか、色々ありますが、大きな曲がり角で不具合があると膝の痛みを心的訴えと重ねていることがあります。いつもそうとは限らず絶対的なものではなく参考資料としてですが、そんな風に思いながらお話を聞いていると何やら曲がり角の話が出て来るものだから不思議なものです。上記のように、曲がり角でもあり、複雑な因子が絡んでいる場所とも言えます。膝関節は股関節に次いで2番目に大きな関節ですから、かなり大きな曲がり角と取ることも出来るでしょう。

 まあ、私の場合は膝が痛くなった時は、開業していましたし、別にそれほど曲がり角の不具合を感じてはいなかったので、この解釈が当て嵌まらないケースだったかもしれませんが・・・。

 心身医学的な膝の訴えの聞き方が有効なのは、2週間ぶり、1ヶ月ぶりにお会いして、わざわざ曲がり角の話をするということは心的象徴に何か曲がり角の不具合があるから膝が気になる、と言うことなんじゃないかなと思っています。

地下鉄七隈線「六本松駅」徒歩5分