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809.すり足

2023.05.02

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 剣道にすり足という移動法があります。
 重心がぶれずに、隙のない動きです。

 武道の心得のある方には、治療の後半にすり足をお勧めしていることがあります。

 心が動揺していると、当然、体軸も動揺してきます。治療の初期では、いきなり軸を立てるのが難しい時がありますが、軸なり心の芯なりしっかりしてきた時期にはすり足をして頂くことにより、より、しっかりとして頂く目的があります。

 私は身体技法としてボディートークと臨床動作法を主として用いていますが、いずれの方法も軸立てはとても重視されています。特に動作法には軸立ての技法が課題としてわざわざ設けられています。

 しかし、医師や心理士が設定する課題というのも良いのですが、元々すり足の素養があればその練習をして頂くだけでも軸はしっかりしてきます。軸がしっかりすると心の置き所が安定し、多少のことではぶれず、動揺も少なくなります。

 くよくよしなくなってきたり、余暇活動にも興味が出て来るくらいの時期にはすり足をされることもお勧めです。

地下鉄七隈線「六本松駅」徒歩5分