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443.バランス

2022.04.23

443.バランス

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。日々元気に営業しております。

 子育てをおざなりにしてキャリアを取るのか、キャリアを我慢して子どもを優先するのか。

 シングルやディンクス、同性婚など多様性が認められる世の中、どんなご家庭にも子育てが存在するわけではありませんが、生物として子孫を持っていく本能がある以上、世の中の一定数が子育てと仕事の狭間で揺れていることもまた事実です。ご自身が子作りをしない決断をしている人も、同僚にそういう事案があることは良くあることでしょう。

 ある著名人が一般の人からこの問いを受けて回答したのは、バランスという言葉でした。
 つまり、キャリアを優先して、子育てをおざなりにすることも違う。子育てを優先してキャリアをあきらめるのも違う。しかし、次世代を持とうと決断したのは自分。だからバランスを取る必要がある、といった趣旨だったかと思います。

 私の実家では母が専業主婦でしたから、ご飯やお風呂が定刻に出て来るのがあまりにも当たり前でした。
 実際に子どもを持ってから、ご飯は誰かが作るか買ってくるかして(何らかの労力を払って)、ご飯がそこにある状態にしない限り、「ない」のだと分かりました。妻が遅い時は自分が作るか、自分が子どもを連れて外食店に行くか、買ってきたものを分けて食べるか、ということになるでしょう。おそらく学生時代に甘い考えだった頃よりも、随分料理もするようになりました。でも、自分で好きな調理が出来ることは、とても楽しいことですし、料理の技術が上がるのも楽しめました。まあ、誰もが料理を楽しめるかは分かりませんが。

 でもまあ、何とか楽しみながら食べていこう。食事くらいは楽しい時間にしよう、と考えて私自身は家族の協力もあり、やって来ることが出来ました。先の著名人が言うようにバランスを取ろうとしたのかもしれません。

 京セラの稲盛和夫さんなどは、講演をすれば名だたる財界人がお金を払って聞きに来ますが、子どもの運動会や参観日すら行けないほど働き虫だったことは有名で、家庭のバランスが取れたのは奥様のおかげなのかもしれませんが、令和の今、多くの奥様はワンオペにさせられっぱなしはたまらないでしょう(これは対外的に夫婦の片方が極端な成功をした場合の例であって、妻が家庭を守るべきと言っているわけではありません)。

 これからの時代、自分の実力や職能と、家庭・家族を大切にしていくバランス、という概念は老若男女を問わず、すべての人に問われており、たとえ次世代を作らない家庭や個人であっても、そういうケースへの理解が必要になるでしょう。

 もちろん、バランスこそ大切なわけですが、バランスを保つための理念をお持ち頂くとより良いかもしれません。すなわち、自分は何のためにこの仕事をしているのか、どういう家庭を持っていきたかったのか。常に問い続けます。理想通りという人は滅多にないでしょうが、我慢していることが多すぎる場合は、見直しも必要かもしれません。鬱になる前にこの記事をご覧頂いた場合は良いのかもしれませんが、もし、専門家の相談が必要とお感じの場合は、私共をご利用頂いても良いのかもしれません。

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