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不眠症

画像:不眠症

不眠症とは、入眠障害(夜寝つきが悪い)・中途覚醒(眠りを維持できない)・早朝覚醒(朝早く目が覚める)・熟眠障害(眠りが浅く十分眠った感じがしない)などの症状が続き、よく眠れないため日中の眠気、注意力の散漫、疲れ、食欲の低下など種々の体調不良が起こる病気です。

近年、成人の30%以上に不眠症状があり、6~10%が不眠症に罹患しているとされています。不眠は日中の精神活動や生活機能の低下をもたらします。一旦、慢性化すると自然に治癒することが少なく、うつ病や生活習慣病などの合併症を引き起こす(悪化させる)見過ごせない疾患です。

原因は、ストレス、こころやからだの病気、クスリの副作用など様々で、原因に応じた対処が必要となります。環境や生活習慣の改善を行っても効果がない場合は、睡眠薬による薬物療法も行います。

睡眠衛生指導のコツ

弛緩法などは、筋弛緩法や臨床動作法、自律訓練法などの併用の方がより効果的と思いますし、当院ではその指導が出来ますので、より積極的に取り組んでまいります。
不眠に対して、睡眠薬を適正に使うことは大切なのですが、その前に睡眠の邪魔になることをしていたらやめていただいたり、より適切な準備をする援助をしていくのも大事なことです。これらを、睡眠衛生指導と言います。

具体的には、下記の8つが挙げられます。

  1. 定期的な運動
    定期的な運動とは適度な有酸素運動なので、100mの全力疾走を繰り返すのではなく、ブリスクウォーキングなど酸素を取り入れる運動を適度に入れた方が寝付きやすいと言われています。
  2. 寝室環境
    騒音、戸締まり、遮光カーテンで光が入ってこない様にする、温度調整を適温にする、などがあります。遮光カーテンで光を遮ってスマホのブルーライトを見ている様では仕方がありませんから、スマホも見ない方が良いでしょう。
  3. 規則正しい食生活
    規則正しい食生活は、空腹過ぎると睡眠が妨げられるのだそうです。睡眠前に軽い炭水化物を取るのは睡眠の助けになるそうですが、ダイエット中の方にはきついですよね・・・。いずれにせよ消化の良い物が良いのでしょうか。脂っこい物や胃もたれする物は避けるべきと言われています。
  4. 就寝前の水分
    水分の摂りすぎは夜間のトイレ回数が増えてしまい得策ではありません。
  5. 就寝前のカフェイン
    就寝4時間前からカフェインの入ったものは摂らないようにと言われています。
  6. 就寝前のお酒
    寝酒は睡眠ステージの深い層に入りづらくなり、熟眠を妨げます。
  7. 就寝前の喫煙
    ニコチンには精神刺激作用があります。夜は喫煙を避けましょう。
  8. 寝床での考え事
    寝床では考え事はやめましょう。考えるのはよく寝て明日の朝に。
    就寝時は自分を褒めながら、自分がとりあえず何とか寝床に辿り着いたことを褒めましょう。

睡眠薬の適切な使用と休薬について〈出口を見据えた不眠医療〉

近年、睡眠薬を使っている人も増え続け、成人の20人に1人が服用しているとされています。
睡眠薬の長期服用や依存、乱用などの問題がある一方、睡眠薬に対する誤解や不安も多く残っています。これは、睡眠薬をどのくらいの間飲んでよいのか、投薬や休薬の指針が明確でないことも原因の一つです。
当院では、不眠衛生指導、薬物療法の最適化、筋弛緩法や自律訓練法などセルフコントロール方法の教示などの非薬物療法を活用しながら、ゴールを見据えた治療を行います。

自律訓練法についてはこちら

適応障害

ただいま準備中です。

過敏性腸症候群(IBS)

過敏性腸症候群(IBS)とは

大腸に腫瘍炎症などの病気がないのに、お腹の痛みや調子が悪く、便秘や下痢などのお通じの異常(排便回数や便の形の異常)が数ヶ月以上続くときに最も考えられる病気です。

IBSの検査

画像:IBSの検査の図

IBSの治療

生活習慣の改善

バランスの良い食事を3食規則的にとり、夜間の大食を避け、ストレスを溜めず、睡眠、休養を十分にとるように心がけてください。
刺激物、高脂質の食べ物、アルコールは控えてください。

薬物療法

生活習慣を改善しても症状がよくならない場合は、次にお薬による治療を行います。

  • 消化管機能調節薬/プロバイオティックス/高分子重合体
  • 下痢型:セロトニン3受容体拮抗薬(5-HT3拮抗薬)
  • 便秘型:粘膜上皮機能変容薬

お薬以外の治療

薬物療法を実施してもIBS症状が軽快しにくい患者さんに対しては、心理療法が有効なことがあります。
心理療法には、ストレスマネージメントに加え、リラクセーション(筋弛緩法)、集団療法、認知行動療法、対人関係療法、睡眠療法などがあります。
症状に心理的な変化が大きく関連していると考えられる場合、心理療法単独または薬物療法との併用による治療の効果が期待されます。

当クリニックでは、IBSに対する催眠療法を受けることができます。ぜひご相談ください。

解離性障害

ただいま準備中です。

双極性障害

双極性障害について

気分が異常かつ持続的に高揚し、開放的で、またはいらだたしい、いつもとは異なった期間が少なくとも1週間持続します。(入院治療が必要な場合、持続期間は関係ない)
気分の障害の期間中、以下の症状のうち3つ(またはそれ以上)が持続しており(気分が単にいらだたしい場合は4つ)、はっきりと認められる程度に存在しています。

  1. 自尊心の肥大、または誇大
  2. 睡眠欲求の減少(寝なくて平気)
  3. 普段よりも多弁である、喋り続けようとする
  4. 観念奔逸で考えがまとまらず発言がバラバラ、またはいくつもの考えが競い合っているという主観的な体験
  5. 注意散漫で、重要でない、または、関係のない外観刺激によって容易に他に転じる
  6. 目標志向性の活動(社会的、職場または学校内、性的のいずれか)の増加、または精神運動性の焦燥
  7. まずい結果になる可能性が高い快楽的活動に熱中すること
    (例:浪費、性的無分別、またはばかげた投資など)
画像:双極性障害について

治療目標

  • ニュートラルなテンション
    →気分安定薬を使います
  • 正しい用法用量を守ること
  • あの素晴らしい毎日を!は諦めましょう
    (高いテンションに戻りたい気持ちが出ますが、軽躁状態は周囲の迷惑になるので控えます)

セカンドベストは「プチうつ」です

一見アイディアが沢山出て来る軽躁状態が理想のように思う人もいますが、ニュートラルに至らない時の次善の状態は「プチうつ」です。

画像:セカンドベスト プチうつ

定期的な採血も必要です

  • Li(リチウム)は治療域と中毒域が接近している微妙なお薬です。
    副作用を感じる時はすぐに主治医にご相談ください。
  • バルプロ酸、カルバマゼピンも肝機能障害や汎血球減少の副作用が起こり得ます。
  • 3ヶ月毎の採血が必要です。ご協力をお願いします。

双極性障害とおもったらまずはご相談ください

治療には、様々な要素が必要になります。

  • 精神療法
  • 薬物療法
  • 心理教育(より良い目標について知識を得ること)
  • ご家族の理解

双極性障害はコントロールが出来れば社会復帰が可能な疾患です。
ニュートラルな気分で無理せず日々を過ごせるような目標に向かって一緒に治療していきましょう。

地下鉄七隈線「六本松駅」徒歩5分